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論集
明治十七年一月 藤岡・秩父自由党事件

黒沢 正則 著



◎事件の記録をなぞるだけでなく、現実の視点で捉えなおす
 明治の民衆運動であり自由党が困民を突き動かした「秩父事件」を秩父という限定された地域の事件でないと捉える著者は多角的・広域的な視点で、当時の群馬・長野両県の関連した人々の動きを追う。

 本書は多くの資料を参照しつつ困民党幹部の行動や、本陣崩壊、また、同じ日に蜂起した別の事件などに触れることで、秩父事件の広域性や意図を考察していく。

 この書籍の魅力は、多数の資料に立脚しつつも、「その行動の意図は何か」を常に問い続ける姿勢にあり、それが他の書籍にない独自性を与えている。「事件後逮捕された困民党幹部たちの証言は、全く真実だったのか」という点は、現実的だが著者が始めて着目した切り口となっている。

 著者の前述の書籍である『広域蜂起 秩父事件 ―群馬人が秩父を動かした・世界遺産「高山社」―』で記述しきれなかった資料と考察をまとめた一冊。
 


A5判並製本 ページ数:311頁
発行年月日:2024年9月25日初版発行
定価:1980円(本体1800円+税)
ISBN978-4-89623-222-6
ジャンル:地域歴史


黒沢 正則(くろさわ・まさのり)

著者略歴
1954年 群馬県藤岡市に生まれる。1976年 法政大学経済学部経済学科卒業。
40年間、埼玉県公立中学校に社会科教員として勤務。30代半ばに秩父事件に出会い、以後研究を続け現在に至る。著書の『広域蜂起 秩父事件 ―群馬人が秩父を動かした・世界遺産「高山社」―』は令和5年度 群馬県文学賞評論部門を受賞。



本書内容

論文1 自由民権革命家 田代栄助
論文2 目指すは岩鼻火薬製造所
論文3 困民党軍自由隊と群馬県上・下日野村
論文4 謎の電報
論文5 広域蜂起
論文6 自由党の村 坂原村法久
論文7 加波山事件と秩父事件
    ―民権結社明巳会と世界遺産『高山社』―
論文8 首魁 小柏八郎治と影の巨魁 折茂健吾
    ―世界遺産高山社と事件に参加した高山社の人々―

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