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『郷土の英雄 武蔵武士(上・下)』成迫政則 著
2004年9月10日付・朝日新聞埼玉版
◆記事文章
武蔵武士の足取り 本に

 平安時代末期に今の埼玉県などにあたる武蔵国に本拠を構え、勢力を伸ばした武士団の足取りを追った「武蔵武士」上下巻を、元中学教師の成迫政則さん(75)=写真、東京都武蔵村山市=が自費出版した。多くの一族が鎌倉時代には地頭として全国各地に散った。その「赴任地」まで出向いて末裔を訪ね歩き、足で情報や資料を集めた成果だ。
 成迫さんによると、武蔵武士の拠点は埼玉県内に集中しているという。長年、社会科を教えた成迫さんは30歳代のころから休日に県内を車で走り回り、館跡や墓などを訪ねた。「鎌倉時代の成立に大きく貢献したのが武蔵武士。埼玉には武家政治を生み出すだけのエネルギーがあったのです」
 一昨年、今の桶川市などを本拠とした足立氏の足跡をたどろうと、兵庫県青垣町の役場に電話をかけた。電話口に出た女性が「足立」と名乗り、思わずほくそ笑んだ。詳しい人を紹介してもらい話を聞くうち、「足立サミットをやりたい」と話題が広がった。「日本のあちこちで、不思議な縁を感じる」と言う。
 埼玉に住む若者の多くが郷土の歴史を知らないことを寂しく思う。「少しでも興味を持ってもらえたら」と続編の取材を始めた。

編注)地名、役職などは新聞掲載当時のものです。現在は変更されている場合もあります。
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