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『関東ローカル線旅日記2両目』大穂耕一郎著
2010年8月23日付・交通新聞(交通新聞社刊行)
鉄道への愛情伝わる書

 地方鉄道をテーマにした鉄道書の出版が盛んだ。近刊の「関東ローカル線旅日記②」は、東京在住の小学校教諭、大穂耕一郎さんが昨年4月に出版した同名書の続編。

 吾妻、鳥山、水郡、内房のJR4線と地方私鉄の鹿島臨海鉄道と小湊鉄道、それに事業者は大手私鉄ながらローカル線の昧わいを残す京浜急行電鉄、西武鉄道、東武鉄道(東上線)の9線区の同乗記をまとめた。

 干葉県房総半島を走る小湊鉄道は五井―上総中野問を結び、上総中野でいすみ鉄道に連絡。両社を乗り継ぐと鉄道で半島を縦断できる。始発駅の内房線五井までは東京都心から一時問足らず。乗客で目立つのが鉄道ファンで、「東京から至近距離にあるローカル鉄道は今や貴重な存在で、『観光鉄道』として売り出せば利用客を呼び込めるのでは……」と提言する。

 秋田大学で学んだ大穂さんは、秋田内陸鉄道の存続活動にも東京から参加する。各章から鉄道への愛情が伝わる好著だ。

〈A5判、290ページ、1630円、まつやま書房=電話0493(22)4162=刊〉



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